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WebPは「軽い」「高画質」といった宣伝文句で語られがちですが、仕組みや実際の限界についてはあまり説明されません。ここでは実質的な内容を解説します。

WebPとは実際何か

WebPはGoogleが開発し、2010年にリリースされた画像形式で、JPEG(非可逆・写真向け)とPNG(可逆・グラフィック向け)の両方の役割を、1つの新しい規格でこなせるよう設計されています。透過とアニメーションにも対応しています。非可逆圧縮の部分は、動画圧縮規格VP8のために開発された技術がベースになっており、すでにエンコード済みの隣接ブロックから各ブロックのピクセルを予測する手法を採用しています。これはJPEGの各8×8ブロックを独立してエンコードする方式より洗練されたアプローチで、圧縮効率が高い理由の一部を説明しています。

実際の削減幅(用途別)

  • 写真(非可逆モード)vs JPEG: 同等の見た目の画質で、おおよそ25〜35%小さくなります。最も一般的な用途であり、最も安定して効果が出るケースです。
  • グラフィック素材・スクリーンショット(可逆モード)vs PNG: おおよそ25〜45%小さくなり、しかも画質は一切劣化しません。これはほぼ無条件に得をする変換です。
  • アニメーション vs GIF: しばしば50%以上小さくなります。GIFは1980年代末設計の256色パレット制限を持つ古い規格ですが、WebPはフルカラーと効率的なフレーム間圧縮に対応しているためです。あまり活用されていない強みで、Web上のGIFコンテンツの多くはWebPアニメーションへの変換だけで大幅に軽量化できます。
  • 32px以下の小さいアイコン・favicon: 削減幅はほぼゼロに近くなります。この解像度では、どちらの形式でも圧縮できる冗長なデータがほとんど残っていないためです。

2026年時点で残っている互換性の壁

ブラウザ対応はもはや問題になりません。2020年前後以降にリリースされたブラウザはすべてWebPをネイティブでサポートしています。残る懸念はすべてブラウザの外側にあります。一部の古いデスクトップ画像編集・閲覧ソフト(特にメンテナンスがあまり活発でないもの)、WordやPowerPointに画像を埋め込む際の一部バージョン、一部のメールクライアントのインライン画像表示、JPEG/PNGのみを前提に構築された一部の外部連携やAPIなどです。いずれもWebサイト上でWebP画像を表示するだけなら影響しませんが、同じファイルをブラウザ外でも使う予定がある場合は関係してきます。

あえて切り替えなくていい場合

アイコンなど非常に小さい画像は、WebPとPNG・JPEGの差がほとんどなく、わずかな削減のために互換性のリスクを取る意味がありません。特定の印刷ワークフローやレガシーなシステム連携など、WebPをうまく扱えないと分かっているソフトウェアで使う予定のファイルは、JPEGやPNGのままにしておく方が、容量削減のメリットより運用上の手間を上回らずに済みます。それ以外の、Web上で配信する用途であれば、WebPへの変換はほぼ無条件に良い選択と言えます。

よくある質問

WebPは誰が作った形式で、なぜJPEGより圧縮効率が良いのですか?
WebPはGoogleが開発し、2010年に最初にリリースされた画像形式です。非可逆(lossy)モードは動画圧縮規格VP8で使われていた技術をベースにしています。JPEG(1992年)やPNG(1996年)よりも新しい設計で、その間に圧縮技術自体が大きく進歩しているため、隣接ピクセルからの予測精度やエントロピー符号化の効率が向上しています。魔法ではなく、数十年分の圧縮研究の成果を反映した新しいアルゴリズムというだけのことです。
WebPは常にJPEGやPNGより優れていますか?
そうとは限りません。一般的な写真ではWebPが同等の見た目の画質でJPEGより25〜35%程度小さくなるのが目安で、これはかなり安定した優位性です。グラフィック素材やスクリーンショットでも、可逆WebPはPNGより25〜45%程度小さくなり、これも安定して有利です。一方、32px以下の非常に小さいアイコンでは削減幅がほぼゼロに近くなり、ブラウザ外の特定のソフトウェアとの互換性が必要な場面では、JPEGやPNGの方が扱いやすいこともあります。
WebPはGIFのようにアニメーションに対応していますか?
はい、しかもこれはあまり知られていない強みです。アニメーションWebPは、同じ動きのGIFと比べて劇的に小さくなることが一般的です。GIFは1980年代末に設計された古い規格で256色パレットに制限されていますが、WebPはフルカラーとより効率的なフレーム間圧縮に対応しています。GIFで運用されているコンテンツをWebPアニメーションに変換するだけで、大幅な容量削減が期待できます。
2026年時点で、WebPに対応していないブラウザやソフトはありますか?
2020年前後以降にリリースされたブラウザ(Chrome、Firefox、Safari、Edge)はすべてWebPに完全対応しており、Web表示に関する互換性は事実上解決済みの問題です。残る懸念はブラウザの外側で、一部の古いデスクトップ画像編集・閲覧ソフト、Word・PowerPointへの画像埋め込み時の一部バージョン、一部のメールクライアントの画像表示、一部の古いAPI連携などです。特定の環境で使う予定があるファイルは、事前に確認してください。
とりあえず全部WebPに変換してしまってもデメリットはありますか?
主なデメリットは画質面ではなく運用面です。自分や共同編集者がWebPをうまく扱えないソフトウェアを使っている場合や、連携先のシステム(一部のCMSプラグインや印刷パイプライン)がJPEGやPNGを前提にしている場合、全面的にWebPへ切り替えると想定外の互換性対応が発生することがあります。純粋にWeb上で表示するだけの用途であればほとんど問題になりませんが、ブラウザ外でも使う予定のファイルは事前確認をおすすめします。